tetsugaku poet

qinggengcai

砂の上の猫


猫かと思った、
違ってた、

でも、猫だと思った。


ふり返った僕が、
砂の上に見たものは、
凪の海と、
曇り空と、

狂ったような君の跳躍。

    IMG_4048ed1_convert_20131227130828.jpg

空になれるか?

猫なら空に、
なれるのかもしれない。


    君は空に浮かぶ雲を観る。
    そのとき、君はあらかじめ、
    または同時に気がついてしまう。
    空に浮かぶ雲を観ているのは君だと。
    空にはあらかじめ、
    または同時に君が待ち受けている。

    空を観ているというそのこと、
    君は空にそのこと自体を観てしまう。
    空を観ていた君が、
    空に映って反射する。
    空に君が反転される、
    空は君に君を返す。
    君は空の心の中を描き出し、
    そのつど、空は君に告げるだろう、
    君の心の中を。


    雲は空に入り込み、
    空は海に入り込む。
    君はどこにも入れない、

    そこには、すでに君がいたから。


空になれるか?

君なら空に、
なれるのかもしれない。



画像は、
http://marikouta.blog.fc2.com/
「こころうた」からお借りしました。
与論島と「まりこうた」さん。

猫に見えてきませんか?
一眼レフは砂の上に放置、
撮られていることにも気づかずに。







  1. 2013年12月28日 21:34 |
  2. 未分類
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エロの力 17/17


2010年に実施された、国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、
18~34歳の未婚男性のうち、61.4%は彼女がいない。
この割合は2005年より9.2%上昇して、過去最高となった。

そんなデータは、若者の恋愛離れを補強する。
リアルから離れてネットに接近し、
つまり、ソーシャルネットワークとエロサイトによる代替や、
コミュ障、キャリア、不況を絡めて説明され、
草食男子ができあがる。

それは事実かもしれないし、
事実でないのかもしれない。
ミスリードかどうかは、もはやどうでもいい。
草食男子が、草食男子の説明を受け容れるなら、
後づけでも事実になる。

説明は、自分が望ましくない選択をしたときに必要になる。
誰かが悪者になる必要が出てくるが、
悪者は世の中に溶けているから始末が悪い。



もう若者とはいえない世代は、
もっとひどいありさまだ。

若者に恋愛ができないのに、
アラフォーに恋愛なんかできるわけがない、
それくらい、誰が考えても分かる。



40、50代の未婚男性100人中15人が一度も女性と付き合ったことがない――。
結婚支援サービス「パートナーエージェント」(東京都品川区)が行った調査で、
交際に極端に奥手な中年の未婚男性のこんな姿が浮き彫りになった。
調査は6月15~17日、40、50代の未婚男性1千人を対象に
インターネットで実施した。
それによると、「現在、恋人がいますか」との質問に、
75.4%が「いない」と回答。
恋人がいない人に恋人がいない期間を聞いたところ、
「10年以上」が47.6%で最も多かった。
「7年以上10年未満」(8.5%)が続き、
長く恋愛から遠ざかっている傾向がみられた。
さらに、「女性と今まで付き合ったことはない」と回答した人は
100人中15人(15%)いた。
2012/07/25、SankeiBiz



ネットで、こんな質問に回答する男たちだから、
割り引いて考えたほうがいいとしても、
この数字はひどい。

それでも、恋愛から離されるのは若者だ。
僕たちのイメージは、容易に固定化されやすい。

40、50代が中高生の頃には、
不純異性交遊、というアホらしいタームがあって、
学校は、生徒がエッチなことしないように取り締まっていたけれど、
15%の生徒は、卒業後も律儀に校則を守っていたことになる。

新人類は、色情狂だったわけではない。
僕たちのイメージは、容易に固定化されるほどに、
脆くて頼りない。



草食系、婚活、アラフォー、おひとりさま、
言葉の発明とともにイメージが作られ、
きわめて短い期間に消費される。

それらの言葉の多くは、ファッション誌が発祥だ。
流行ったものは廃れる、
それくらい、誰が考えても分かる。

草食系なんて、実はどこにもいない。
架空の、想像上の生きものだ。

政府は、少子化対策なんてしなくてもいい。
まさかとは思うが、
若者に恋愛をさせようなんて考えてはいけない。
若者が暮らしやすい社会を作る、
そのための政策のほかに、どんな少子化対策がある?



    恋とエロは双子の姉妹で、
    恋の力を借りなければ、
    エロは無力だ。



エロサイトでは、
ほとんどすべてのジャンルが出尽くしたと考えられ、
認知されたジャンルは尖鋭化し、
細分化に向かい、深い階層でさらに先鋭化が進み、
多様性が一気に増大している。

カンブリア爆発のようにエロがあふれ、
とどまるところを知らない。

草食系はネットでエロを食いあさっているが、
ネットにはすでに膨大なストックがあり、
それは生涯をかけても食べきれない量だろう。

肥沃なエロの楽園は、
それでもエロコンテンツを量産し、
毎分毎秒、増え続けている。

暖衣飽食で、エロには関心を寄せることも、
時間を割くことも要しない。
僕たちには、あらかじめ、いつでも、望むだけ、
エロが用意されている。



エロサイトは、飽和していると思う。
もう行き場がないのに、
無理矢理に行き場を作っている。
新しく作られたエロのジャンルは、
リアルからどんどん乖離する内容ばかりではないか?

もう飽和しているのに、
まだ満たされない。
食べきれない量なのに、
空腹感がなくならない。

なにが足りないというのだろう?

恋人たちは、ごくふつうのエッチを、
飽きもせずに繰り返しているのに。



    恋の力を借りなければ、
    エロは無力だ。

    エロは無力なゆえに増殖を続けている。



恋人たちに、
メリークリスマス。

    131224.jpg







  1. 2013年12月24日 11:06 |
  2. エロ
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エロの力 16/17


    恋とエロは双子の姉妹で、
    仲が悪いわけではないが、
    この頃、なんだかぎこちない。



エロコンテンツの、
強姦とか、痴漢とか、
リアルな世界にはあってはならないもの、
それは、リアルな事件でないから観ることができる。

エロコンテンツは、リアルな事件にはなれないが、
リアルな事件の翻訳にはなれる。
リアルな強姦なら、暴力的すぎて、凄惨すぎて、
エロさなど消し飛んでしまうだろう。

女を性的にモノ化して、
暴力を肯定し、煽動し、
性犯罪にもつながりかねない、
そんな低劣な内容だが、
実は、モノ化するから観ることができる。
モノ化しなければ、商品としなければ、
誰も観る気にはなれない。

それは、新たな創作物であり、
リアルの劣化版ではない。

僕たちは、リアルな強姦を嫌悪しながら、
エロコンテンツの強姦を愛好している。



時間を止めるとか、触手とか、
リアルな世界にはないもの、
アニメーションとか、ゲームとか、
リアルな世界ではないもの、
それは、新たな創作物であり、
リアルの代替物ではない。

翻訳とは、リアルを超えるエロを作り出す逆説である。
ひいては、すべてのエロコンテンツは、
エロを創作的に表現した翻訳物といえそうだ。



アニメーションやゲームには、
僕には分からないパラメーターが引き渡されていて、
なにがなんだか、僕にはぜんぜん萌えないけれど、
そこにもリアルを超えたエロがあるのだろう。

それは、現実的には恋愛対象になりえない、
架空の対象への恋であり、エロである。



草食系が恋愛に積極的になれないのは、
なる必要がないからだが、
草食系が自足しているエロサイトは、
リアルの劣化版でも、代替物でもなく、
さらにいえば、
僕たちは、リアルな女子を嫌悪しながら、
エロコンテンツの女子を愛好することができる。 

エロサイトに自足する、とは、
リアルな女子との決別、なのかもしれない。

つまり、草食系とは、
エロと恋の決別、なのかもしれない。

草食系は、恋愛離れなどしていない。
最初から恋愛なんかしないから。







  1. 2013年12月20日 23:29 |
  2. エロ
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エロの力 15/xx


エロに関することばかり、
連続して書いている。

僕がどこかでこのブログのような話をして、
その場に女子が1人でもいれば、
僕はセクハラになりかねない。

文脈が分からないのか?
と訊いても、分からない人には分からないから、
文脈なんて関係ない。

エロを扱いながら、
まったくエロくないつもりだが、
それでも、セクハラと呼ぶ女子がいたのなら、
彼女のほうがよほどエロいに違いない。

しかし、彼女は少しも悪くなくて、
悪いのはエロい僕になる。



「草食系」、
僕には、むっつりスケベのほうが分かりやすい。
そのほうが、焦点を合わせやすい。
そのほうが、純度が保たれる。

むっつりスケベはエロい。
でも、恋愛には積極的になれない。
なれないのは、なる必要がないからだ。
積極的になる必要がないくらいに、
今どきのむっつりスケベは自足している。



恋愛が大肯定された時代にいて、
僕たちには、まだネットがなかった。
むっつりスケベも、スケベの端くれだから、
恋愛に積極的だった。

ネットの普及を推進したのは、
エロサイトに決まっている。
僕が初めて買ったMS-DOSのバージョンは3.3Bで、
なにが楽しいのか不思議がられたが、
5年も経てば、皆がWindowsに夢中になっていた。



無料のエロコンテンツが氾濫すると、
エロの価値は暴落し、
女子の価値も引きずり下ろされる。

エロの供給はとどまるところを知らず、
もはや需要を上回っているのに、
さらに毎分毎秒、増え続けている。

有史以来、初めての事象だ。
なにが起きているのかは、誰も知らない。



まわりが草食系ばかり、
と思っている女子は、
なんらかの理由で、
エロサイトに負けていると考えていい。

逆説的には、草食系は、
エロサイトに負けている女子が作り出したものになる。

僕たちは、そんな彼女たちには、
積極的に近づく理由はないが、
彼女たちが再構築した世界の中では、
そんな僕たちを草食系と呼ぶのだろう。

そして、彼女たちは少しも悪くなくて、
悪いのは草食系の僕たちになる。







  1. 2013年12月11日 00:41 |
  2. エロ
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エロの力 14/xx


    恋とエロは双子の姉妹で、
    どちらも近頃、元気がない。



「婚活」は、
就活のアナロジーで、結婚するための活動の総称で。
誰かが作ったシステムは、それなりに論理的だから、
時間も労力もかからず、リスクも回避しやすい。
婚活に乗っかるのもいいけれど、
恋はどこに行ったのだろう。

「草食系」、
そんな言葉も、かつてはなかった。
世界を切り分けるのはかんたんで、
新しい言葉を生み出せばいい。
草食系が増殖するのはいいけれど、
エロはどこに行ったのだろう。



婚活、草食系、
どちらもソフィスティケートされた言葉だと思うが、
洗練が求められる裏には、
焦点をずらしてこじつけるような、
複雑にしてごまかすような、
そんな意図が隠れている。

「中年」は「アラフォー」に置き換えられて、
世界は新しく切り取られる。
それは単純な言い換えではなく、
意味がそっくりアラフォーに移されるわけではない。
アラフォーは、中年が背負っている負の意味を、
ごまかすときの言葉になった。



僕たちの世代は、新人類と呼ばれた。
団塊の世代に対比させるかたちでは、
しらけ世代の終わり、バブル世代の始まりになる。
とにかく恋愛が肯定された時代で、
はしゃぎすぎで、ふざけすぎで、
ゆとり世代には、色情狂のように映るのだろう。

その頃の僕は、
僕たちの世代が、後にどんなふうに呼ばれるかなんて知らないし、
僕がそれに沿っているのかどうかも分からないし、
そんなのはどっちでもよくて、どうでもよくて、
僕には好きな女の子がいて、
仲良くなりたい、それだけだった。



中学のとき、高校のとき、
淡い恋をして、不器用につきあって、
それから後も、たくさん恥をかいて、
卑怯なつき合いかたをして、
ずるいエッチをして、みっともなく別れて、
みじめなオナニーをして。

そうやって自分の気持ちが分かって、
他人の気持ちが分かって、
やっと価値判断の基準が育ってきて、
きれいなままではいられないけれど、
でも、きっとそこからだと思う、
きれいでありたいと思ったのは。

かっこよくありたいと思ったのは、
かっこ悪くなってからだと思う。



そんなまわり道に、
無駄な時間を割くのは馬鹿げている。
僕たちは、好景気に浮かれて、
好きだ嫌いだと言い合っていたけれど、
今はそんなに気楽な時代ではない。
くだらない恋愛なら、しないほうがましだろう。

皆がまわり道をしていたから、
恋愛から結婚に至る過程は、ひとつとして同じものはなかった。
結婚する方法とは、そのプロセスを見つけることだった。
だから、婚活のシステムは、
僕には流れ作業にしか思えない。
誰かが作ったプログラムで行われる品評会にしか思えない。

そこから始まる恋があるにしても。



いのち短し、恋せよ乙女。







  1. 2013年12月09日 21:13 |
  2. エロ
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エロの力 13/xx


    恋とエロは双子の姉妹だが、
    それぞれにアプローチが異なる。
    僕は恋を捕まえたいが、
    エロは僕を捕らえて離さない。



恋愛至上主義、
というわけではない。
そんな思考になる必要がない。
そんなに大上段に構える理由が分からない。

恋愛と、至上とか主義とかの組み合わせが、
僕には小恥ずかしい。
大仰なくせに、どこか幼稚な文字の並びは、
間にあるいくつもの可能性を忘れて、
両極端な二分法に振り分けてしまうことを予想させる。
恋には上下も至上もなにもない。
主義などなくても恋はできる。

仕事や、受験や、クルマや、バイクや、
音楽や、映画や、小説や、なんでもいい、
その他いろいろといっしょに並べて、
恋愛は、ときどき意識に上がれば上等だ。
もちろん、ときにはすべてが霞んでしまうくらいの、
最優先の課題になってもいい。



しかし、彼女がいないときには、
そんなに鷹揚に構えてはいられない。
ついつい思考がいじけてしまう。
恋愛は欠落感として意識に上がって、
なにを投げ入れても埋まらない。

恋愛至上主義は、
彼氏彼女がいない人のものだと思う。



そして、僕は彼女と別れても、
エロは僕とは別れてはくれない。
恋愛対象がいないことに対する劣等感、
これは相当に手強くて、
エロには、気遅れや、虚しさや、
後ろめたさがつきまとう。

彼女がいないときのエロ、
その切実さ、そのかっこ悪さは救い難い。
それでも、この世の終わりではない。
明日も明後日も、きっと悪夜は繰り返される。



    恋とエロは双子の姉妹で、
    どちらも人の気をふれさせる。
    とりわけ、少しも満たされない恋と、
    抱えきれないほどのエロが揃えば。



エロはかっこ悪い。
どうしようもなくかっこ悪い。

音楽や、映画や、小説や、なんでもいい、
そんな会話は続かないくせに、
エロい話にだけ乗ってくる人はかっこ悪い。
なにかにつけて不器用なくせに、
性技にだけ長けている人は、
間違いなくかっこ悪い。

人はエロだけで生きるものではない。



僕は、かっこつけだから、
かっこ悪いのは耐えられない。

僕は、旧ミニに乗り、ダホンを漕いで、
哲学をかじって、仏教にふれて、
ジャズを聴き、勉強は欠かさず、
こんなに気取った文章を書いている。
それが傍目にかっこいいかどうかは別として。

かっこいい、とは、
ほかの誰かにどう映るのかではなく、
僕が、ほかの誰かにどう映ると思うかということだ。
誰かが僕を笑っていても構わない。
僕が僕をかっこ悪いと思うことに比べれば。

エロもまた、
世の中への問いかけの方法だろう。
だったら、かっこ悪いエロを、
なんとか、かっこよく表現しよう。

かっこよさの基準がない者は、
不用意にエロを表現してはいけない。



県警生活安全総務課と青葉署などは9日、
県迷惑防止条例違反(卑わい行為の禁止)の疑いで、
相模原市南区上鶴間本町4丁目、会社員の容疑者(36)を逮捕した。
逮捕容疑は、3月28日午後10時10分ごろ、
横浜市青葉区の路上で、
いずれも同区在住で16歳の私立高校1年の女子生徒3人に
「僕は変態。変態を見てくれませんか。1人30分2千円です」と書かれたメモを渡し、
約20分後にも再びメモを渡した、としている。
同署によると、同容疑者が車で立ち去った後、
通りかかった同署員に女子生徒がメモを見せた。
メモには同容疑者の携帯電話番号が書かれており、犯行が発覚。
同容疑者は「卑わいな内容のメモを渡したことは間違いない」と容疑を認めているという。
2011/06/09、カナロコ







  1. 2013年12月08日 12:34 |
  2. エロ
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エロの力 12/xx


例えば、僕の話をしよう。

高校の頃、
連日連夜、オナニーをしていた頃。
制服の彼女に恋をして、
授業中に手紙を書いた。

ももさんへ
キスがしたくなりました
静かに手を挙げて
先生にトイレに行くと告げてください

ももさんが席を立ってから1分後、
僕は初めてのキスをした。



ももさんは、僕の手紙を千回も読み返し、
僕たちは恋人になったけれど、
僕の恋とエロは、
見知らぬ他人のように振舞っていた。



僕はももさんが大好きで、
いつもいつも彼女の名前を呼んでいた。
そのたびに幸せすぎて、
呼吸困難に陥った。
僕はふとんを丸めて腰を振り、
LPディスクの針を飛ばした。
エッチがしたい、と心で叫んで、
床を転げまわっていた。
それでも、恋とエロは他人のままで、
お互いそっぽを向いたまま、
それぞれがそれぞれに成長を続けた。

僕の恋心を量る試薬があったなら、
性欲の測定機があったなら、
どちらも計測不能なほどに、
目盛りを振り切っていただろう。



キスをして、手をつないで、くっついて、
エッチなあれこれが射程に入ってきた僕には、
しかし、恋とエロの双子の姉妹との3Pは、
雲をつかむように捉えどころがなかった。

恋とエロの相手が同時にできるほど、
僕は世慣れてはいなかったし、
なにより、僕のエロは細部が漠然としていて、
現実性を欠いていた。

毎晩のように野球中継を観ていても、
実際に打席に立ったときには、
たいして役には立たないだろう。
まして、僕が観ている野球中継は、
ストライクゾーンにモザイクがかかっている。



ももさんにエロいと思われるのは困る、
そう思っていた。
僕は間違いなくエロいから、返す言葉がないのが困った。
返す言葉なんてなくても、少しも困ることなんてないことを、
知らなかった。

清楚でかわいいももさんが、
エロいことをされて喜ぶわけがない。
僕に想像ができないことは、僕には可能性が否定される。
彼女はオナニーなんかしないし、
アイドルにいたっては、うんちさえしない。

恋とエロを同列に並ばせることができなかった。
トリュフォーやルコントと、
日活の3本立ては、同じ映画館では上映されない。



制服の彼女に恋をして、
僕は今でも、制服も彼女も好きだけれど…。



警視庁は8日、エレベーターでセーラー服を着て女装し
下半身を露出したとして、公然わいせつの疑いで、
同庁交通総務課の警部補、
塚田和哉容疑者(37)=東京都武蔵野市境南町=を逮捕した。
警視庁によると、塚田容疑者は容疑を認め「ほかにも何件かやった」と供述。
昨年10月ごろから武蔵野市や府中市、三鷹市で、
女装した男が下半身を露出する事件が数件発生しており、同庁で関連を調べている。

逮捕容疑は、南大沢署交通課に所属していた3月11日午後6時45分ごろ、
武蔵野市内のマンションで、
セーラー服やカツラで女装してエレベーターに乗り、
居合わせた当時高校1年の女子生徒(16)に
「見てください」と言ってスカートをめくり上げて下半身を露出し、
わいせつな行為をしたとしている。
2012/04/08、産経ニュース







  1. 2013年12月05日 22:52 |
  2. エロ
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エロの力 11/xx


    僕が好きなことは、
    変態とか、狂っているとか、そんなことがらで、
    たぶん、それは大多数の人たちが好きな話題だと思う。
    たいていは、笑って馬鹿にして終わりだが。

    だから、ほんとうは倒錯や狂気が好きなのではなく、
    誰かを馬鹿にすることが好きなのだろう。

    そして僕は、
    ほんとうに倒錯や狂気が好きらしい。
    そんな人は、どちらかといえば、
    笑われて馬鹿にされる側にいる。

    それで一向に構わない。



    恋とエロは双子の姉妹だが、
    それぞれにキャラが異なる。

    恋に落ちるのは面倒すぎるし、
    エロを拾うのは簡単すぎる。
    恋に落ちる契機は少なくて、
    エロはいつでも大量に落ちている。

    それでも、目指すべきは、
    恋とエロの、双子の姉妹との3Pだ。
    恋を忘れてエロを拾い続けると、
    エロは面倒なことになる。



僕はかわいい女の子が好きで、
僕はかわいい女の子とエッチなことがしたい、
あんなことも、こんなこともしたい。
しかし、僕たちの世の中は、
簡単にエッチなことができない仕組みになっている。

すぐにエッチなことがしたいのに、
手続きが煩雑で、面倒で、待たされて、
しかも、あんなことや、こんなことができる保証はなく、
そんなことが上手にできる自信もない。

最後まで行くのは難しい。
しかし、途中までなら行けるのかもしれない。
全部は無理でも、部分なら、
断片までなら。



僕の好きな対象は、
女の子のスカートとパンツの中に隠されているが、
そこまでは辿り着けそうにない。

対象を設定し直そう。
スカートとパンツは、僕の好きなものを包む。
スカートとパンツを、僕の好きなものにして、
スカートとパンツこそが、僕の好きなものになれば、
そこなら僕にでも行けそうだ。



僕は、スカートもパンツもパンチラも好きだが、
忘れてはいけないことは、
僕は女の子が好きなこと、
エッチがしたいこと。
アクセスするべきは女の子まるごとで、
スカートでもパンツでもパンチラでもないこと。

ここを間違えると、誰ともつき合わないまま、
際限なくパンツが増えることになる。
際限がないのは、少し考えてみれば分かる。
女子の数と、女子のパンツの数は、どちらが多いか?



女の子まるごとにはアクセスできずに、
パンツにだけは頻繁にアクセスが可能で、
それで、100枚のパンツが集まってきたとする。

僕は、それらのパンツにパッケージされていたコンテンツに、
直接にアクセスした誰かがいるのだろう、と思いつく。
触って舐めて入れるために、
無価値なパンツを脱がせた誰かがいるのだろうと。

夢から醒めかけた僕は、
パンツが僕の好きなものを包んでいたことを思い出せるか?
僕もかつてはそちら側を目指していたことに気づけるか?
100枚のパンツを、価値がないものにできるか?

夢の続きを見るのなら、
パンツに付与した意味を捨てられないのなら、
本質を捨てるよりほかはないだろう。



    恋とエロは双子の姉妹で、
    僕は3Pを試みる。







  1. 2013年12月03日 23:58 |
  2. エロ
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エロの力 10/xx


部屋の中は楽園だ。
パンツをかぶっても、スク水を着ても、女装をしても、
日がな一日、エロサイトを巡っていても安全は保たれる。
楽園の外が危険なことくらい、
カタツムリでも知っている。

パンツをかぶって下半身を露出してスカートをめくった男、
側溝に潜んでスカートの中をのぞき見した男、
女性用水着を着て高校のプールで泳いだ男、
高校の水泳部の部室で水着を着てうんちをした男、
それらの報道は、失楽園の物語といえるだろう。

成長したエロは、楽園の外に出る。
誰かに追われたわけではない。

アザミとイバラしか生えない不毛の荒野を、
自ら切り開くために。



アダムとイヴは、
羞恥心から、イチジクの葉で性器を隠すが、
僕たちの性に関する羞恥心は、
隠すことから始まる。
罪悪感を介在させる余地はない。

ワカメちゃんはパンツが丸出しだが、
そこには恥ずかしさがない。
恥ずかしさを生み出すのはかんたんだ。
サザエが怒鳴ればいい。

ワカメっ、なんて格好してるの!
恥ずかしいから隠しなさいっ!



エロそのものには罪はない。
罪悪感を持つべきは、
痴漢、窃盗、建造物侵入、器物損壊、わいせつ図画頒布で、
エロは僕たちの罪刑の埒外だ。

引きずられてはいけない。
恥ずかしくても、かっこ悪くても、
馬鹿にされても、変態と呼ばれても、
エロには正面から向き合っていい。



実を言えば、途方に暮れている。
エロサイトのジャンル分けで、
内容を想い浮かべることができない分節がいくつもある。
何層にも分節と生成を繰り返し、
膨れ上がったエロに僕は追いついていない。

エロサイトに浸って大急ぎで学んでいる。
僕たちのエロは、カントもニーチェも知らなかったエロだ。
キルケゴールを卒倒させるエロだ。
そんなエロの事象そのものが、逆に僕を分節化し始めるから、
エロは楽しい。







  1. 2013年12月02日 12:23 |
  2. エロ
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