tetsugaku poet

qinggengcai

ぶっちゃけて、正直に言えば、


>そんな僕でも、目につくところにあって、
>すぐに手に取ることができれば、
>多忙や疲労を思うよりも早く、
>指が勝手に弾きそうな気がする、なんて、

衝動買いの言い訳にしては、回りくどい。
ぶっちゃけて、正直に言えば、
ちょっとエド・シーランになってみたかった、
っていう、恥ずかしい理由が本当っぽい。

    190728.jpg



あるいは、ミニのトランクから、
トラベルギターが出てきたらかっこいい、
っていう、恥ずかしい理由が正直っぽい。
そんなのは、最初から分かっていたはず。

    190720.jpg



自分との上手な折り合い方が、
もっともらしい理由を作る前に、
自分で自分を笑える人になって、
他人にも笑ってもらおうと思う。

理屈が多くなった自分に騙される前に。



    

    ―― In My Life/Ed Sheeran
    ―― John Lennon 作詞、Paul McCartney 作曲(Lennon-McCartney)、1965、Parlophone



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  1. 2019年07月29日 00:03 |
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ド、ミ♭、ファ、ソ、シ♭、ド、


ド、ミ♭、ファ、ソ、シ♭、ド、
ってやってれば、ブルースっぽくなる。

理由は知らなくても、
なるんだから、それでいい。

ド、ミ、ファ、ソ、シ、ド、
これだけで沖縄っぽくなるように。

らしさ、ってのは、
減らし方で出来上がるのかもしれない。

何が減らされているかを、
説明するためには、

12音階を揃えなければならないけれど、
さしあたり、使える音だけが、

分かっていれば成り立つようなもの。



    

    ―― While My Guitar Gently Weeps/The Beatles
    ―― George Harrison 作詞作曲、1968、Apple Records



らしくない、って感じるときには、
僕たちは、足りないのではない。

たぶん、いつだって、多すぎる。



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  1. 2019年07月27日 00:02 |
  2. 音楽
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こんなのが、ブルース、って、


ブルース、って何?
なんて、改めて訊かれると、
僕は、満足に答えられないけれど、

12フレと15フレの間をうろうろさせて、
こんなのが、ブルース、って、
弾いてみせることはできる。

音の並びがブルースっぽいのなら、
さらに原理を訊いてくる人はいない。
ブルースらしく聞こえれば、それだけで、

ブルースは機能しているもの。



    

    ―― While My Guitar Gently Weeps/Toto
    ―― George Harrison 作詞作曲、1968、Apple Records



例えば、優しさ、って何?
あるいは、生きる、って何?
何を訊かれても、僕は答えられないけれど、

原理が分かったところで、
機能していなければ、答にはならない。
理屈はさておき、やってしまうほうが早い。

僕が、何も考えていない馬鹿だとしても。



    

    ―― While My Guitar Gently Weeps/Prince, Tom Petty, Steve Winwood, Jeff Lynne
    ―― George Harrison 作詞作曲、1968、Apple Records



While My Guitar Gently Weeps のソロは、
Aマイナーペンタ一発で、
とても単純なブルース。

でも、ロック、と言うのならロックで構わないし、
マイナー、と言われればマイナーでいいし、
メジャー、と言いたいのならメジャーでもいい。

3分半からのプリンスを聴けば、もう、どうでも。



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  1. 2019年07月26日 00:02 |
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ギターが穏やかに泣いている間に


気がつけば、この頃、
ギターを弾いていない。
        それが気になっていたのは、
        弾かないと、弾けなくなるから。

できなかったことが、
できるようになるのはうれしくて、
        できていたことが、
        できなくなるのは悲しい。

可能性は、不可能性を内包していて、
静かに、緩慢に、もの悲しい。
        何かができるようになる、ってことは、
        やがては、できなくなる、ってことである。

        ギターが穏やかに泣いている間に。



    

    ―― While My Guitar Gently Weeps/The Beatles
    ―― George Harrison 作詞作曲、1968、Apple Records



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  1. 2019年07月24日 00:02 |
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鉄弦、アコギ


高校生の頃は、そんなことはなかった。
出したり、しまったり、運んだり、
弦を張り替えることさえ、
それぞれに、楽しいイベントだった。

7つの大罪の1つは、怠惰。
ギターをケースから出す、
今では、そんなことさえ面倒くさいと、
怠惰を司る悪魔、ベルフェゴールが囁く。



    190720.jpg

そんな僕でも、目につくところにあって、
すぐに手に取ることができれば、
多忙や疲労を思うよりも早く、
指が勝手に弾きそうな気がする、なんて、

何だかんだ言っても、つまりは、衝動買い。



    

    ―― While My Guitar Gently Weeps/Santana
    ―― George Harrison 作詞作曲、1968、Apple Records



忙しくて、疲れていて、
それでも、やってしまうことが、
本当にやりたいことだとしたら、
それは、多忙の中でしか見つからない。

そう思い直してみる。



    

    ―― While My Guitar Gently Weeps/MonaLisa Twins
    ―― George Harrison 作詞作曲、1968、Apple Records



何かすることがあるのは有難いことだ。
資本主義的生産様式であれ、
社会主義的生産様式であれ、
その中に、身をゆだねる多忙があるのは救いだ。
多忙は神様だ!
―― 消息、序詩/吉野弘



    

    ―― While My Guitar Gently Weeps/The Beatles
    ―― George Harrison 作詞作曲、1968、Apple Records



    ―― 吉野弘詩集/吉野弘 著
    ―― 小池昌代 編、2019、岩波文庫



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  1. 2019年07月23日 00:01 |
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そう思わなきゃ、やってられない 11/11


18日、京アニのスタジオが放火されて、
今日の報道で、死者は34人になった。
なんだか、みんなが不幸で、気が滅入る。

いちいちダメージを食らうから、
情報から離れたがっているくせに、
どこにも行き場のない思いが、

虚しさを埋めようとして、
さらに情報を求めてしまう。
なんて喪失感なんだろう。



    

    ―― 真夏の通り雨/宇多田ヒカル
    ―― 宇多田ヒカル 作詞作曲、2016、Virgin Music



いつも問われる、原因究明と再発防止、
しかし、どんな言葉を並べても、
いつも、必ず、矛盾してくる。

もとより、僕たちと犯人が、
分かり合えるとは、とても思えない。
では、原因究明は、僕たちの理解が、

可能になるまで歪曲されて、
そして、再発防止は、
平板な物語に書き換えられる。

犯行の実質は、法廷における、
犯人を除いた人たちによる、
犯行の創造になるのだろう。

でも、そうでもしなきゃ、
つじつまが合ってくるとは思えない。
犯人と言葉が通じるなんて思いたくない。

犯人の気持ちなど、理解したくないんだ。



    

    ―― 花束を君に/宇多田ヒカル
    ―― 宇多田ヒカル 作詞作曲、2016、Virgin Music



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  1. 2019年07月21日 00:02 |
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そう思わなきゃ、やってられない (*^ω^*) 10/xx


>ただし、目的に応じて、優しくみせるための表現は、
>大人なら、手際よく選ぶことができる。
こんなときには、こんなふうに優しくする、
って作法を、大人になった僕たちは心得ている。

その時々に、持ってしまった優しさを、
持て余してしまうことなく、
僕たちは、目的に応じて、要領よく、
優しさに行き場を与えることができる。

同時に、優しさ、ってのは、
こんなだったっけ、と思う。
こんなふうに、慣れた手つきの、
こなし仕事だったっけ、と思う。

優しい自分をアピってみたいだけのときも、
行為の外形上からは、見分けがつかないような。
自分の思いが、確立された形式に、
置き換えられてしまうような。



    

    All your life, You were only waiting
    for this moment to be free.

    ―― Blackbird/MonaLisa Twins
    ―― Paul McCartney (Lennon-McCartney) 作詞作曲、1968、Apple Records



しかし、余計なことは考えないで、
分かりやすく、表したほうがいいのだろう。
優しさ、なんてものは、表現しなければ、
おそらく、まだ優しさではない。

自分の中に生まれた優しさに満足して、
意気地なしのくせに、いい気分になっているだけ。
気持ちが入っていても、あるいは、
たいして入っていなくても、

優しさは、さっさと相手に渡さなきゃだめだ。



    

    どんな言葉並べても 真実にはならないから
    今日は贈ろう 涙色の花束を君に

    ―― 花束を君に/宇多田ヒカル
    ―― 宇多田ヒカル 作詞作曲、2016、Virgin Music



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  1. 2019年07月20日 00:04 |
  2. 物語論
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そう思わなきゃ、やってられない (*^ω^*) 9/xx


>何のために、という目的がなければ、
>優しくなれない、とすれば、

        >優しさは、損得勘定の取引きになる。
        >何のために、という目的が、

>自分の思うまま、という自由を阻害する。
見返りがなければ、優しさは損失になる。



    

    Don’t let me down, don’t let me let down
    Can you dig it? Don’t let me down

    ―― Don't Let Me Down/The Beatles
    ―― John Lennon (Lennon-McCartney) 作詞作曲、1969、Apple Records



        優しさ、なんてものは、優しくしようと思っても、
        優しくできるものではなく、

その時々に、持ってしまった気持ちだから、
できるのは、それを表すか、抑えるかくらいで、

        何のために、という目的に応じて、
        自在に出てくるものではない。

ただし、目的に応じて、優しくみせるための表現は、
大人なら、手際よく選ぶことができる。

        誰もが優しいと認める行為の中から、
        適切なものを選んで、表せばいい。

それは、共有しているインデックスの中から、
優しさの項目を指示し合うようなもので、

        相手が誰であっても、ほとんど関係がなく、
        個人は、まったく置換えが可能であり、

誰であっても、同じような会話を繰り出して、
同じような行動を繰り返せばいい。

        互いに同じ優しさの公式を使って、
        互いにその公式の正しさを確かめ合うように。

優しくされたときに、否定的な要素は見当たらないが、
どこか、その優しさに空疎さが伴うときは、

        おそらく、既成の優しさを、取り出してきた結果である。
        もちろん、それだって、優しさには違いはないし、

卒のない優しさを、上手に取り出せるのは、
洗練された、上出来な大人だと思う。

        贅沢を言えば、人には、
        目的からも、理由からも、自由になる自由がある。

        自分の思うままに、優しい人は優しい。



    

    木々が芽吹く 月日巡る 変わらない気持ちを伝えたい
    自由になる自由がある 立ち尽くす 見送りびとの影

    ―― 真夏の通り雨/宇多田ヒカル
    ―― 宇多田ヒカル 作詞作曲、2016、Virgin Music



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  1. 2019年07月18日 00:03 |
  2. 物語論
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そう思わなきゃ、やってられない (*^ω^*) 8/x


>僕たちは、自己組織化する人づきあいロボット、
>勉強ロボットであるが、
>自己組織化したいロボットである。
>自己組織化を自己目的化にして、
>行動が、本来の目的にすり代わる。



    

    I've got to admit it's getting better (better)
    A little better all the time (It can't get no worse)

    ―― Getting Better/MonaLisa Twins
    ―― Paul McCartney (Lennon-McCartney) 作詞作曲、1967、Parlophone



他人を大切にする人は、
自分の思うままに、他人を尊重する。
そうでない人は、何のために他人とつき合うのかが、
明確でなければ他人とつき合おうとしないし、
さらには、役に立たない他人を蔑視する。

知識を大切にする人は、
自分の思うままに、知識を尊重する。
そうでない人は、何のために知識を得るのかが、
明確でなければ知識を得ようとしないし、
さらには、役に立たない知識を蔑視する。

考えることを大切にする人は、
自分の思うままに、思考を尊重する。
そうでない人は、何のために考えるのかが、
明確でなければ考えようとしないし、
さらには、役に立たない思考を蔑視する。

考えること、には、優しさや、かっこよさや、
正直さを代入してもいい。
何のために、という目的がなければ、
優しくなれない、とするなら、
優しさは、損得勘定の取引きになる。

何のために、という目的が、
自分の思うまま、という自由を阻害する。



    

    I do a road hog, Well you can penetrate, any place you go
    Yes you can penetrate, any place you go

    ―― Dig A Pony/St. Vincent (Annie Erin Clark)
    ―― John Lennon (Lennon-McCartney) 作詞作曲、1970、Apple Records



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  1. 2019年07月16日 00:01 |
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そう思わなきゃ、やってられない (*^ω^*) 7/x


>人づきあいも、勉強も、仕事も、恋愛も、結婚も、
>分からないからしない、というのは理由にはならない。
>最初から分かっている人なんて、いないんだ。

一方で、やってみよう、と思わない人にとっては、
分からないけれどやってみる、というのは、
それこそ、まったく理由にはなっていない。

しなくてもいい環境にあるのなら、
何ひとつ、しなければならないことはない。
誰だって、余計なことはしたくないから。

人づきあいも、勉強も、仕事も、恋愛も、結婚も、
何もしないで、引きこもっていても生きていられる。
そんなのも、生き方の一つだろう。

何をやっても、やればやるほどコスパに合わないし、
リスク管理的にも都合が悪いし、
面倒くさいし、疲れるし、やらない理由はあっても、

何かをやってみる理由など、一つもないんだ。



    

    Last night I said these words to my girl boy
    I know you never even try, girl boy

    ―― Please Please Me/MonaLisa Twins
    ―― John Lennon (Lennon-McCartney) 作詞作曲、1963、Parlophone



僕たちは、自己組織化する人づきあいロボットや、
勉強ロボットであるが、
自己組織化したがっているロボットである。

できなかったことができる、のは楽しい。
できることが増える、のは楽しい。
もの心ついたときから、大人になっても、

できたときには、うれしくて笑ってしまう。
自己組織化を自己目的化して、
行動が、本来の目的にすり代わる。

本来の目的、つまり、生きる理由なんてものは、
あったとしても、忘れられていいし、
そんなもの、もともとなくても生きられる。

そんなことは考えなくても生きて行ける。



    

    I do a road hog, Well you can penetrate, any place you go
    Yes you can penetrate, any place you go

    ―― Dig A Pony/St. Vincent (Annie Erin Clark)
    ―― John Lennon (Lennon-McCartney) 作詞作曲、1970、Apple Records



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  1. 2019年07月15日 00:02 |
  2. 物語論
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