きれいにしてもいいし、
汚いままでもいい。
ボロい中古車をきれいにしても、
今さら、たかが知れている。
とりわけ、価値が上がるわけでもなく、
他人から観れば、走行53,000kmの軽、
いつまで走れるのかも分からないもの。

げみ
幸せにしてもいいし、
不幸せのままでもいい。
いつまで生きれるのかも分からないもの。
お屋根のてっぺんで 小猫みたいにね
あの子とふたりで 月を見ていたら ねェ 恋をしちゃった
―― 月影のナポリ/ザ・ピーナッツ
―― F.Migliacci 作詞、千家春 訳詞、B.De Filippie 作曲、1960、KING RECORDS
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- 2021年09月29日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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クルマが汚い、そう認識したときに、
欲求が生まれる、目的が生まれる。
それは、クルマをきれいにしようと試みること、
或いは、きれいにしないで済ませること。
汚いと思うのなら、きれいにすればいい。
僕には、そのほうが、目的までの距離が近い。
というか、ほかに方法がないように思えるし、
なにより、単純に、汚いのなら、きれいにしたい。
僕の身体は、目的を適えるのに都合がいい。
つまり、僕は、便利な方法として機能する。
便利とは、手段に関する概念であり、
僕は、目的を適える手段として機能する。
目的と手段は、目的が手段に依存し、
かつ、手段が目的に依存する関係にある。
クルマをきれいにする目的の価値は、
クルマをきれいにできる僕に依存し、
クルマをきれいにできる僕の価値は、
クルマをきれいにする目的に依存する。

げみ
きれいにしないで済ませることは、
僕には、目的までの距離が遠い。
良い目的とは思えないし、
僕は、目的を適える手段として機能しない。
>クルマなら、そんなのはなんにもならない、
>無策な方法だ、ってことが分かるけれど。
例えば、自分が幸せではない、そう認識したときに、
欲求が生まれる、目的が生まれる。
それは、自分を幸せにしようと試みること、
或いは、幸せにしないで済ませること。
誰かの不機嫌も 寝静まる夜さ
バイパスの澄んだ空気と 僕の町
―― エイリアンズ/秦基博
―― 堀込泰行 作詞作曲、2000、Warner Music Japan
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- 2021年09月28日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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>クルマが汚い、とか、燃費が悪い、とか、
そう言うときには、僕たちは、
みんなの側に立って、普遍的な立ち位置で、
きれいさと汚さ、良さと悪さを認識している。
>きれいなクルマを馬鹿にすることで、
>燃費がいいクルマを否定することで、
それは、認識を歪ませて、言葉を通じなくさせるだけで、
自分のクルマを肯定することにはなっていない。
みんなが馬鹿で、つまり、常識は否定されるべき、
譲って、歩み寄って、その通りだと仮定しても、
汚いものは汚いまま、悪いものは悪いまま、
>そんなのをいくら言い募っても、何も変わらない。
>クルマなら、そんなのはなんにもならない、
>無策な方法だ、ってことが分かるけれど。

げみ
そこで出会えた人 そこで別れた人
通り過ぎただけの人 いろんな夏が終わる
―― 通りすぎただけの夏/ゆらゆら帝国
―― 坂本慎太郎 作詞、ゆらゆら帝国 作曲、2003、Universal Music
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- 2021年09月27日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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それが、論、であるなら、
知識と感情と思考は、ない混ぜにしない。
それが、詩、であるなら、
混ぜこぜでもいいって許容される。
その人が感じたこと、思ったこと、
考えたことなら、それでいい。
どんなに変てこな言葉に変換されても、
詩であるなら、そのままでいい。
自分らしい表現ができないとき、
詩は、論のようによそよそしくなるから。
極めて個人的な表現に陥って、
言葉が通じなくなる手前までなら。
そして、雑多で、和やかな毎日の、
多くのものごとは、詩の領分である。

げみ
夢のくちづけ 夢の涙
喜びも悲しみも みんな夢の中
―― みんな夢の中/村上紗由里
―― 浜口庫之助 作詞作曲、1969、キングレコード
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- 2021年09月26日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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>僕が説明しなくても、いつかは、
>積み重ねた事実が、僕を説明してくれる。
>同じ意志から起こした行為なら、
>それぞれの具象は、いつかは、抽象されて、
>ブレなかった意志を伝えてくれる。
結果が揃ってから、意志が決まる、
なんてのは、論理的には引っ掛かる。
決定済みの決意など、論理的矛盾であり、
例えば、結果が確実に見通せているのなら、
もはや決意するものごとは何もない。
おおよそ、決意なら、論理的な飛躍を伴う。
決意とは、ここで跳ぶ、って意志であり、
それは、論理的に習得することではない。
決意は、経験的な体得にほかならず、ゆえに、
>積み重ねた事実が、僕を説明してくれる。
ゆえに、小利口な、小理屈に依らないで、
>ブレなかった意志を伝えてくれる。

げみ
キャンドルを暗くして スローな曲がかかると
君が彼の背中に 手をまわし踊るのを 壁で見ていたよ
―― 恋するカレン/Magical Mystery Sound Tour
―― 松本隆 作詞、大瀧詠一 作曲、1981、NIAGARA
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- 2021年09月25日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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>それが詩として成り立つためには、
>言葉未満を、言葉に繰り上げる。
すでに在るものに対して、
僕たちが言葉を与えたのではなく、
言葉は、僕たちが作り出したものに対して、
世界との調和を図ったものである。
僕たちは、言葉を生み出して、
世の中との結びつきを強固にして行く。
だから、言葉に表わせないものごとを、
なかったことにしないほうがいい。
言い表わせないことだって、
きっと、どこかで、誰かが、果敢に、
言葉にしようと努めているから。

げみ
いつでもいつでも 思い出してね
くり返すくり返す さざ波のように
―― 愛のさざなみ/ハンバート ハンバート
―― なかにし礼 作詞、浜口庫之助 作曲、1968、日本コロムビア
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- 2021年09月24日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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>クルマが汚い、とか、燃費が悪い、とか、
>そんなのをいくら言い募っても、何も変わらない。
>それらを与件として、良くなる方法を考えて、
>計画を立てて、行動に移して、
>良くするための失敗と成功を繰り返す。
クルマが汚い、というためには、
よくあるクルマの傷み方、汚れ方のメタに出て、
自分のクルマを観ることが求められ、
燃費が悪い、ってのも、みんなの視点に立たなきゃ、
燃費の悪さを認識できない。

げみ
汚くてもいいし、燃費が悪くてもいい、
それで不都合がなければ、まったくそれでいい。
クルマがきれいになっても、燃費がよくなっても、
自らに楽しさ、うれしさを与えないのなら、
興味なんか持てないだろう。
よく分からない、あり得ない方法は、
きれいなクルマを馬鹿にすることで、
燃費がいいクルマを否定することで、
自分のクルマの汚さを正当化する方法、
燃費の悪さを肯定する方法。
クルマなら、そんなのはなんにもならない、
無策な方法だ、ってことが分かるけれど。
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- 2021年09月23日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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別に言うことなんてない
言ってもいいことなんてない
人知れず黙り方を覚えた
いつか変わらない日々を穿つような
鐘が鳴るはず
言葉を生み出さず、
言葉が生まれそうになっても、
圧(お)し殺して、外に表さず、
言葉に満たない感情に、
形を与えるための言語化をしない。
でも、いつかは、
閉塞した日々に、
風穴を開ける契機が訪れるはず。
平静を装った日々を、
ぶっ壊す瞬間に立ち合うはず。
別に言うことなんてない 言ってもいいことなんてない 人知れず黙り方を覚えた
いつか変わらない日々を穿つような 鐘が鳴るはず
―― まっしろ/ビッケブランカ
―― ビッケブランカ 作詞作曲、2018、avex trax
誰にも見つからない
街の灯も灯らない
交差するクレーンを一人見上げた
今は叶わないことばかりのまま
ただあるいていこう
それが詩として成り立つためには、
言葉未満を、言葉に繰り上げる。
いきおい、別に言うことなんてない、
言ってもいいことなんてない、なんてのは、
自家撞着に陥るフレーズだ。
掴みどころがない思いがあり、
手がかりを探して立ち尽くす。
言葉にならない思いをクレーンに仮託して、
言葉に満たなかった感情に、
形を与えようと言語化を試みる。
そんな歌だと思っているけれど、
もちろん、そんな歌でなくてもいい。

げみ
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- 2021年09月22日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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>世の中は汚い、
>他人はみんな馬鹿、
>努力なんて無駄、
自分が独りで答を出すのなら、
何を言い募っても間違いはない。
自分だけなら、何だって正解だ。
自分にとっての世の中が汚いのなら、
世の中が美しくても、汚くても、
自分には汚いとしか感じようがない。
自分にとっての他人が馬鹿なら、
他人が利口でも、馬鹿でも、
自分には馬鹿としか思いようがない。
自分にとっての努力が無駄なら、
努力が役に立っても、無駄になっても、
自分には無駄としか考えようがない。
別に言うことなんてない 言ってもいいことなんてない 人知れず黙り方を覚えた
いつか変わらない日々を穿つような 鐘が鳴るはず
―― まっしろ/ビッケブランカ
―― ビッケブランカ 作詞作曲、2018、avex trax
世の中は美しいか、汚いか、
そんなことには、答がない。
そんなものには、調べる方法がない。
答は確かめようがないけれど、
答を出し合える問いではある。
そんなときには、問いが移る。
自分が独りで出した答を、
正解にしてもいいのか。
それこそが、自分が独りで、
答を出せる問いである。

げみ
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- 2021年09月21日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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>文章の作成能力が高いほど、
>文章にできないものごとに疎くなる。
>持ち前の文章作成能力で、
>上手な言葉に置き換えられてしまう。
文章なら、どうでもいいとして、
例えば、優しさ、なんてものを代入した場合。
持ち前の優しさ作成能力で、
上手な気配りに置き換えられてしまう。
なんて逆説で、
優しくない自分の言い訳をしてみる。
降り積もったすべてよ 時間を超えてよ
そして今までなんてなかったように はじめていこう
―― まっしろ/ビッケブランカ
―― ビッケブランカ 作詞作曲、2018、avex trax

げみ
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- 2021年09月20日 00:00 |
- ラパン/ミニ
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