では、僕の樹には、
僕はいるのか、いないのか。
そんなことを考える人はいない。
そんなことは、頭のいい人なら、
一生に一度も考えない。
仕事をしているときは、
僕は、計算高さと、
駆け引きの巧みさを、
頭がいいと呼んでいる。
僕は、ずいぶん頭が悪い。
僕は、頭がいいと呼ばれることを、
考えるのが苦手で、
頭が悪いと呼ばれることを、
考えるのが得意だから、
どうしたって、頭が悪い。
頭がいい人は、
頭が悪いと呼ばれることについては、
考えることを知らない。
考え方も分からないから、
どうしたって、頭がいい。
人がいい、などと、半笑いで、
言われることはある。
それは、遠回しに、
頭が悪いと言っている。
とても正しくて、同意する。
何の言い訳もしない。
僕が、毎日、考えれば、
僕は、毎日、頭が悪い。
来る日も来る日も、頭が悪い。
日ごとに頭が悪くなる。
今夜も、頭を悪くしてみる。
ついてきてくれないかな、
今から行くんだ、
イチゴがたくさん、
生(な)っている場所に。
ストロベリー・フィールズで、
いつまでも過ごそう。
―― Strawberry Fields Forever/The Beatles
―― John Lennon 作詞、Paul McCartney 作曲、
―― 1967、Parlophone
テーマ:哲学/倫理学 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2017年11月10日 22:41 |
- 荘子
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